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プログラム名
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短期留学(Break the Shellプログラム)
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行き先
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イギリス:オックスフォード
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参加時期
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高校2年生
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期間
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2024年3月31日~4月7日(8日間)
私はこの7日間で、たくさんのことに出会って、触れて、感じた。普段の生活では到底感じることができないような充実感だった。
英語が嫌いだった
英語が嫌いだった。高校に入ると、単語テストは毎週あるし、たくさん文章を覚えなければいけないし、文法は難しい。教科書は知らない単語でいっぱいで、授業は構造を理解するので精一杯。それに、地道にコツコツ積み重ねていく過程を面倒に感じてしまった。こうやって振り返ってみると、私が今まで向き合ってきた英語は、テスト勉強の一部でしかなかった。言語は意思疎通の手段であると知っているつもりで、何も理解していなかった。
現地で後悔したこと
そんなふうに英語と距離をとっていたため、現地ではたくさん後悔した。単語の意味が思い出せない、話についていけない。メンターさんのちょっと悲しそうな顔に胸が痛くなった。何より真剣そうな顔で頷くことしかできない自分が惨めで仕方なかった。ああなんでもっと真剣に勉強しなかったんだろう。あんなに後悔したのは多分初めてだった。
だからと言って、ずっとこんな辛気臭いことを考えていたわけではない。最初にも書いたように、この7日間は、おそらく人生で1番充実していた。毎日不安を感じながらも、どきどきとわくわくが胸に溢れていたのだ。
魅力的な人との出会い
まず、人との出会いだ。オックスフォードの方々は、本当に全員魅力的だった。専攻学問の話をしている時の生き生きとした表情や、内側からこぼれるような笑顔が印象に残っている。人としてのかっこよさに満ち溢れていた。そんな人たちと一緒に考えて、同じ時間を過ごせることが嬉しくて仕方なかった。また、日本各地から集まった参加者との会話は、新発見でいっぱいだった。学校の話や、住んでる場所の話。中でも方言の話はすごく興味深くて、楽しかった。
日本とはかけ離れた風景に、世界の広さを感じた
次に、文化だ。石造りの建物は荘厳なオーラを放っていて、その歴史に思いを馳せずにはいられない。視界に映るたくさんの塔や、植物、人。日本とはかけ離れた風景に心を奪われた。葬式だと思ったらキリスト教徒の行進で、やけに哀愁を感じると思ったら、路上でギタリストが演奏していた。おそらくそこでの日常が、私には本当に新鮮な光景だった。月並みな表現ではあるけれど、世界の広さを感じたのだ。
もっと真剣に、勉強と、人と、自分と向き合いたい
そして、英語でのコミュニケーションである。これは1番大変であり、1番楽しかったことでもある。ご飯のオーダーができただけでも嬉しかった。難しい話し合いでも、意見を言うと、メンターさんは必ずアドバイスをくれたり、褒めたりしてくれた。伝わることがこんなにすごいことだなんて考えたこともなかった。私はその時初めて、英語がテスト勉強の一部から、意思疎通の手段に変わった気がした。もっと話したい、もっと喋れるようになりたいと心の底から思った。もっと真剣に、英語と向き合わなければいけない。でも、それだけじゃない。もっと真剣に、勉強と、人と、自分と向き合わなければいけない。今回出会ったような、かっこいい人になりたいから。
(写真は参加者提供)