ホストファミリーになるには ~ホームステイ受け入れのメリット~


  • 留学デイリーライフ

2018.12.12

自宅にいながらにして国際交流ができるホームステイ受け入れには、異文化体験や英語でのコミュニケーションだけでなく、子どもの成長も促せるなどメリットがいっぱい! これまで多くの外国人留学生を受け入れてきた実体験を元に、母である筆者ならではの視点で日本でホストファミリーになることの魅力や家族の説得方法!? をご紹介します。

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目次

Summary

ホストファミリーになるには

  • 外国人留学生の受け入れは、部屋と食事があればOK!?

  • 留学生には“家族の一員”として、普通に接すること

  • 異文化体験ができたり、英語でのコミュニケーション環境が整うのが受け入れの魅力

  • 親には見せない子どもの頼もしい一面を垣間見ることができる!

  • もしパパが受け入れに反対したら? よくある反対理由と説得方法をご紹介

今回のナビゲーター

幼少の頃から自宅で交換留学生をホストファミリーとして受け入れ。自身も学生の頃からマレーシア、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドの計6ヶ国でホームステイ経験あり。現在、ホームステイ参加年齢に息子が達するのをまだかまだかと心待ちにしている一児の母。

ホームステイ受け入れってどんな人達がしているの?

日本でホストファミリーになる、つまり外国人留学生のホームステイ受け入れをしているご家庭は、どんな人達なのでしょうか? 大豪邸にお住まいなのでしょうか? そんなことはありません! 長年にわたって高校留学の企画・監修・運営に携わり、外国からの高校留学生の受け入れも行ってきた特定非営利活動法人 日本国際交流振興会(JFIE)のホームページによると、ホストファミリーになるには次の2つを提供することとあります。

  • 留学生の部屋(同性の相部屋可)

  • 食事(学校のある日は1日2食、週末は3食)

そう! 子ども達が同性であれば、相部屋でもOKなのです。食事だって、毎日の食事を一人ぶん多く作るイメージで何とかなりそうです。

ホームステイ受け入れに過度な“おもてなし”は不要!

ホームステイ受け入れに過度な“おもてなし”は不要!

筆者が幼少の頃に外国人留学生の受け入れをしていた時、ホストファミリー期間中は、おかずがまるでコース料理のように豪華なったり、留学生が「タコスが食べたい」と言うので、タコスの皮を求めて母がわざわざ隣県のデパ地下まで買い出しに行ったりすることがありました。夏祭りには浴衣を新調して着付けを教え、お正月には初詣と書初めなど、日本人力を問われることもあり、母はとても大変だったことと思います。今思えば、古き良き日本人のおもてなしスタイルというところでしょうか。
 
でも結論から言うと、ホストファミリーは、留学生をお客様として扱う必要はありません。留学生はあくまで“家族の一員”です。私達が海外でホームステイする時の扱われ方と一緒です。さらに前述の日本国際交流振興会(JFIE)のホームページには、「留学生は日本の生活を体験するために来日していますので、家族の一員としてなるべく日本語の普段通りの生活の中に受け入れていただけますようお願いしています。」とのこと! 家族の一員に対して、過度な“おもてなし”は不要です。普通で良いのです。

ホームステイ受け入れをする理由やメリットは?

通学費、学校がある日の昼食費、娯楽費等はすべて留学生の負担ですが、留学生受け入れ、ホストファミリーになることは原則ボランティアになります。では、食費や光熱費が一人ぶん増えてまで、ボランティアで外国人留学生の受け入れをする意味はあるのでしょうか?
 
日本国際交流振興会(JFIE)によると、受け入れを決めたホストファミリーの皆さんの主な理由には、次の3つがあるそうです。子どもに国内で異文化体験をさせたい、子どもが小さいうちに本物の英語に触れさせたい、そして自身も海外でホームステイをしたことがあり、その恩返しがしたいというものです。
 
もちろん、外国人留学生達は日本語を勉強するために日本に来ている訳ですから、英語でばかりコミュニケーションするのは良くありません。とはいえ、アメリカ、カナダ、オーストラリアからの留学生を受け入れていた経験から言うと、最初から日本語が上手な交換留学生はなかなかいません。筆者が幼少の頃、最初にホームステイ受け入れをした際も、何とか快適に我が家で過ごしてもらいたいという一心で、片言の英語とジェスチャーでコミュニケーションしたことを覚えています。塾の英語の宿題を手伝ってもらったり、逆に日本語の宿題で分からないところは教えてあげたり、家の中で“language exchange”をしていました。外国人留学生のホストファミリーになる、つまりホームステイ受け入れをするということは、国内で、しかも自宅にいながらにして異文化体験や英語でのコミュニケーションの環境が整うことになることは言うまでもありません。

親としての受け入れ体験で気付いた子どもの成長

息子には小さい頃から英語を習わせていましたが、小学校に進学してからは英語を使う機会が激減…。どうしたものかと悩んでいたところに、ホームステイの受け入れの相談がありました。私はもちろん、主人も受け入れには抵抗がなかったので、短期間であればとホストファミリーになることを決意しました。
 
息子に対して「ちょっぴり反抗期かな?」と感じていた時だったので、このホームステイ受け入れがうまくいくか内心ヒヤヒヤしていました。でも、初日からそんな心配は裏切られることになります。いろいろ教えてあげようという気持ちになるのか、なんと息子から率先してシャワーや洗濯機の使い方、ゴミの分別と収集日、そしてWi-Fiのパスワードなどについて留学生に教えてあげているではないですか! 「へぇ~、家族以外の人には親切に接することができるんだ~」と安心するとともに、知っている英語を駆使して、順序良く説明する姿には思わず感心してしまいました。英語を習わせておいて良かった! と思わずにはいられない瞬間でした。
 
ホームステイ受け入れを通して、普段の家庭内の生活では見られない息子の姿を垣間見ることができたことは、親としてはとっても貴重な経験です。もちろん外国人留学生を受け入れするにあたり、一人増えるぶん、それがたった一人ぶんでも家の片付けや掃除、食事の準備などが大変に思える時もあります。ですが、子どもの将来への可能性、英語でコミュニケーションをする環境が整うこと、そして一生涯の友達(家族)ができることなどを考えたら、面倒なことよりメリットの方が大きいはずです!
 
だからパパへも一度、「ホームステイ受け入れには、こんなに良い点があるよ!」とお話をすれば、理解してくれるはずです。そう。パパがNGで受け入れを断念するケースも結構あるようなのです…。

ホームステイ受け入れ反対派のパパの傾向と対策!?

一児の母として、そして留学カウンセラーの立場でも、よく耳にするパパの反対理由には次のような傾向があるようです。対策とともにご紹介します。ぜひ、パパのタイプ別に使い分けてみてください。
 
「提供できる部屋がない!」とスペースを主張するパパには、まずは子どもと同性なら相部屋でもOKなことを伝えましょう。共同生活を通して、子どもにお片付けの習慣が身に付くというメリットも添えて! 物置と化している部屋がある場合は、部屋を片付ける、断捨離の絶好の機会であることを説くのも良いでしょう。それでもNGな場合は、パパの書斎を留学生に提供しちゃいましょう!?
 
「英語ができない!」と嘆くパパには、次の3パターンをご紹介します。まずは「またまた~。本当はできるくせに~。子どもの前で遠慮しちゃって~」と一蹴するパターン。「いつ海外出張になるか分からない世の中なんだから、パパも練習、練習ッ!」と激励するバージョン。そして「英語はできなくて良いんだよ。留学生は日本語を勉強しに来てるんだから!」と安心感を増大させるのも一案です。そうです。そもそもホームステイで受け入れる外国人留学生は、英語ではなく日本語を勉強しに来るのですから。英語ができる、できないは言い訳にはなりません!
 
「なんだか面倒!」なんて、家事を手伝っているわけでもないのに面倒なことをおっしゃるパパもいらっしゃるようです。何が面倒になるのか具体的にたずねてみてください。他愛もない理由のことが多いです。対策と一緒に一挙ご紹介します。「夏に裸で家の中を歩けない」 →親しき間にも礼儀あり! お願いだからTシャツを着て!、「脱衣所に鍵がない」→使用時はドアにサインを掲示するなどで解決!、「ゆっくり休めない」→自分の寝室のベッドで休めば良いし、リビングで一緒にテレビを観るのも良し。留学生の日本語の勉強にもなって一石二鳥です!
 
以上、ホームステイ受け入れについてご紹介しました。ちなみにホストファミリーをする期間は10ヵ月といった長期間のものから、短期間のものなどいろいろあります。まずは気軽にホストファミリーに登録してみてはいかがでしょう!?

もしかして、ホストファミリーに嫌われているのかも!?

高校留学等で長期間のホームステイともなると、ふと「ホストファミリーに嫌われているのでは?」と感じてしまうことがあるかもしれません。原因や対策はとても身近なところにあったりするもの。ホストファミリーと良い関係を築くための日常生活、基本のきをご紹介します。

アイエスエイの留学・ホームステイについて

1970年の設立以来、アイエスエイのプログラムでホームステイや留学に参加された方は延べ80万人以上。50年間にわたる経験とノウハウを活かし、保護者の皆様にご安心いただけるよう、大切なお子様をお預かりする立場として安全対策に全力で取り組んでおります。グループツアーの場合、日本出国から帰国までの全行程、1グループにつき、2名以上の添乗員が同行します。プログラム中は、現地コーディネーターもサポートします。また、日本国内では、アイエスエイスタッフがお電話とメールにより、皆様からのお問い合わせに対応させていただきます。


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